ヒト2


となると、無理に人格の分裂融合を禁止し、従来のいわゆる近代的な個人の殻のなかに押し戻そうとするのは賢明な策とは言えない。むしろ、ウェブのなかの人格をあえてエージェントとして認め、そのかわり発言責任や取引責任をエージェントに負わせていくといった、新たなタイプの行動主体のありかたを模索していくのが早道のような気もしてくる。



日経本紙「やさしい経済学-21世紀と文明」
東大教授の西垣通氏の連載回「生命的な情報組織」より。
3/13。